不忍池辯天堂 グリーンロードの提灯

上野には寛永年間に天海大僧正によって創建され、徳川将軍家の菩提寺でもある寛永寺という古い大きなお寺がある。明治維新の時、幕府軍側の彰義隊が最後にたてこもったのはこのお寺。現在の上野広小路から上野公園が戦場になったそうだ。

上野と根津の間に不忍池という大きな池があり、この池を琵琶湖に見立ててその中之島に不忍池辯天堂という八角の丹塗りのお堂がある。

 

今、辯天堂を担当されているご住職とは10年来のお付き合いを頂き、公私ともにお世話になっている。
色々思い悩んでいる時に相談にいくと、全く我々とは違う宗教家の立場から、意外とばっさりと解決案をご教授頂ける有難い存在である。

以前、グリーンロード社内で「宗教界から見た働く意義とは?」という勉強会もやって頂いたことがある。

 

その辯天堂のご住職から久しぶりに携帯に、「お前もたまには一隅を照らせよ」(これは伝教大師最澄様の教え)と笑いながら電話があった。
詳しく聞いてみると辯天堂のお堂の正面に社名を明記して提灯を飾る場所があるとのこと。
日頃のお付き合いから二つ返事で提灯を奉納させて頂いた。

改めて見てみると上野の老舗の皆様の中に「根津の花屋 グリーンロード」と書かれた提灯が飾られている。

 

なんだか面映ゆい。

 

ささやかだが我々でもほんの少し一隅を照らせられればいい、と感じる夏の終わりの夕方でした。