クレマチス インスピレーション

今週はぐずついた天気が続きます。
こうも涼しいと夏の終わりを感じずにはいられません。

さて、本日はタンザニア産の
クレマチス【キンポウゲ科 クレマチス属】のご紹介です。
独特のしなやかさと何とも云えぬ趣きが、ブーケの中でさりげなく個性を魅せます。

国産は既に出荷が終わっていますが
周年出回るタンザニア産クレマチスが、ヨーロッパのフローリストに大人気らしいです。

でもタンザニア?!とは、意外ではありませんか?

このうつむき加減の控えめな姿、和のテイストにもマッチして、日本の心という感じがします。
それに輸入で運ぶ間に、この繊細なお花の品質は保てるのだろうか、と心配になりました。
しかしタンザニアは一年を通して常春で、程よい昼夜気温差という、
クレマチスを育むには適した環境。
更に丁寧な手仕事で生産・出荷されているので、品質は間違いありません。

アフリカの広大な大地で育ったこのお花が、
はるばる小さな島国に運ばれてきて、誰かの大切な日を演出する、
作っているお姉さんがたは、どう思っているのでしょうか?聞いてみたいものです。

タンザニア産クレマチスの特徴は
一本の花付きがよく、丈夫で使いやすい。

国産には国産のこだわりと良さがありますが
輸入花も随分と品質が上がり、またその良さがあります。

この花を、
壁にかけられた竹筒にさらりと生けるのか
艶やかなヨーロピアンブーケのアクセントに加えるのか

私たち花屋は、生まれ育った環境を思いながら、素材を吟味して
用途に合わせた花材選びをしていきたいものです。

最後に、こちら。
キリマンジャロの風を受けて育ったクレマチスと
筑波山からやってきたカエルの遭遇です。