産休前の送別会

新卒採用1期生、地方大学院卒、入社以来8年間、頑張り続けてくれた女性マネージャーが産休に入る。「元気な子供を産んで来て帰ってきて下さい」と事務所で花束の贈呈、近くの焼肉屋で壮行会を催した。彼女は小さな体で自分の背丈以上もあるお客様のオフィスの観葉植物のメンテナンスや交換業務を主な業務として遂行してくれた。

後で聞くお客様からの感想だと「非常に丁寧な仕事ぶり」「こっちが聞いたことにたいして真面目に回答してくれる」「コミュニケーション能力が高いね」と真面目に自分の仕事に向き合ってくれていた様子が伺える。

当時、彼女の教育担当だった1年先輩の男性社員がプライベートにも介入、しばらく付き合った後で結婚した。私自身は主賓の挨拶から乾杯まで、弊社から参列させて頂いた披露宴ではすべてマイクを持って話したことも今や懐かしい思い出となった。

決して感情的になることなく改善すべき点は改善点の指摘と対策を提案してくれた。退職者が少し続いたときは常に寄りそって励ましてくれ、自分の担当業務を増やしてでも会社を支えてくれた。本当にありがたい得がたき人材の一人だと言える。

そんな彼女が臨月を迎え産休に入る。彼女が教育担当として教えたOさんは花束を渡す前から泣き始め、何を言っているのか全く聞き取れないまま花束を渡して泣きじゃくっていた。「退職するわけじゃあるまいし、産後のひだちさえ問題なければ2月には戻るって言って来てくれてるのだから」と諭すとなんとか泣き止んだ。彼女も学生から社会人に変化する過程において支えられた一人なのだろう。

 

とにかく無事に出産して戻ってきてくれることを心から願う。次に会う時は腕に小さな子供を抱えて挨拶に来るのだろう。

その子が大きくなって物心ついたときには教えてあげたいと思う。

「君のお父さんは川崎駅で蚊の泣くような声でお母さんに、僕と付き合ってください、と勇気をもって告白したんだよ」と。そのことを聞いて社長は激怒したんだと。そして結婚から5年目、コウノトリ業界も人手不足(いや、コウノトリ不足か)で君を運んでくれるまでかなり時間がかかって、みんなで待っていたんだ」と。

 

とにかく母子ともに元気に生まれて来ることを心から願う。

そして早く戻って来て下さい~